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ラノベレーベルの成功とは

成功する新ラノベレーベルを作る方法を考えよう! ―その1― - 積読バベルのふもとから


ラノベレーベルの成功って、具体的にどうなれば成功といえるのだろうか。
失敗は、もちろんレーベル廃刊だが成功は何をもって成功とするのか明確な基準が必要じゃないか。


例えば、KAエスマ文庫は「中二病でも恋がしたい!」以外の作品はほとんどその存在を認知されていない。その「中二病」にしたってほとんどアニメを見た人しか買っていないだろう。
しかし、新規読者には見向きもされなくても刊行当初からファンはアニメ化候補作品として刊行作品に注目を寄せていたし、アニメ放送中の「中二病」はどこの店でも品切れが相次いで起こっていた。他のラノベレーベルと比べるとプロモーションは弱いし、販路も不十分だったが、京都アニメーション作品のファングッズとしてなら充分成功していると言える。
もともとKAエスマ文庫は京都アニメーション作品のファングッズの一つとして作られたようなレーベルなので、販路を広げることは最初から念頭に置いていないのだろう。

例えば、講談社ラノベ文庫は刊行から間もなく新人賞作品のアニメ化を行い。すでにシリーズ作品のTVアニメ化も控えてる。普通のレーベルならば刊行作品のアニメ化というのはそれ自体がレーベルの成功といっても過言ではないだろう。しかし、この講談社ラノベ文庫の相次いだアニメ化はレーベルの成功とはどうも思えない。むしろ、もっと大きい成功を掴み取るための試みの一つなのではないかと思う。

例えば、GA文庫は「這いよれ!ニャル子さん」「織田信奈の野望」「俺の彼女と幼なじみが修羅場すぎる」などのアニメ化で一躍レーベルの知名度が高まってきたが、販路の拡充はしていないという。
これは新規の読者層を取り入れるより、今の読者層にしっかりと売っていくという明確な方向性ゆえだろう。いろんな読者に読まれることもレーベルによっては重要で、成功要素になりえるだろうが。まず既存の読者に手にとってもらうことで、面白いシリーズを長く安定して刊行していくというやり方もある。




レーベルによって目指すところが違うため何を持って成功かというのはそれぞれで全く異なってくる。
だから、他のレーベルがやって成功した試みをそのまま試そうとするのはやめてもらいたい。レーベルによって色は異なるのだから、そのレーベルに見合った戦略をきっちりと練って試してほしい。
そのほうが読者だって楽しいだろう。もし、同じような戦略で同じように成功したレーベルがいくつもあったところで、それらのレーベルの作品を読もうとはあまり思えないのだ。