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インテリぶる推理少女とハメたいせんせい In terrible silly show, Jawed at hermitlike SENSEI(米倉あきら)読了

インテリぶる推理少女とハメたいせんせい In terrible silly show, Jawed at hermitlike SENSEI (HJ文庫)


すごい面白いけど酷評されるのも納得な1冊
強姦などの犯罪要素が文脈で何の疑問も挟まずに肯定されてるので、そこを忌避する人の指示は得られないだろうなというのが一点。
常識やセオリーといったものを引き合いにだしておいてあえてそれを完全無視(または否定)して読者をおちょくっているのでそこを許容出来ない人には合わないだろうというのが一点。
主人公、ヒロイン含めまともなキャラが登場しないため、感情移入しながら本を読む人はつまづくだろうということが一点。
これらのハードルを突破してはじめて楽しめる。よくこんなのを商業作品として出そうと思ったものだ。この作品に賞をあげたHJ文庫編集に敬意を表したい。よくこの痛快な作品を世に出してくれた。


褒める部分はいろいろあるが一言で表してしまうと、この作者センスがよすぎるのだ。
女子中学生をレイプするという着想からそれを肯定する舞台構造、作品構造を考えるってだけでも常人にはマネできない。というか常人ならそんな論理の飛躍はしない。レイプは犯罪。忌むべきもの。この常識を覆せない。そもそも覆そうと思わない。
「そんなのありか!」と何度途中で突っ込みを入れたことか。しかし「あり」なのだ。他の作品や社会的に否定されている事が、この作品では肯定されてしまう。社会的禁忌の肯定にミステリ的禁忌を平然と扱う。
最後までミステリ者に泥を投げる構造なのでミステリ者と私ミステリ者じゃないよって人と女子中学生はぜひ読むべき。
比良坂さんは「比良坂さん的ヒロイン」という造語が作られてもいいぐらい魅力的なのだけど、その言葉を使うべきヒロインが他に思い浮かばないのが困りもの。


インテリぶる推理少女とハメたいせんせい In terrible silly show, Jawed at hermitlike SENSEI (HJ文庫)

インテリぶる推理少女とハメたいせんせい In terrible silly show, Jawed at hermitlike SENSEI (HJ文庫)