【例の紐】ラノベのキャラデザについて
例の紐が人気である。
神様だから仕方ないね。
この天才的発明は実は作中では特に描写されてはいなかったりする。イラストになったときにあらたに生まれたデザイン。おそらくはイラスト担当のヤスダスズヒトが生み出したものだろう。
つまりヤスダスズヒトは神だったのか。
例の紐に限らず、ライトノベルのイラストが作品に与える影響は大きい。
文章では描かれない部分がイラストによって初めて補完されることは多い。
いとうのいぢがキャラデザのときにリボン付きカチューシャを考えたというやつ。
— mizunotori (@mizunotori) 2015, 4月 10
そもそもに小説作品で事細かにキャラクターの容姿が描かれることは少ない。
描写されたとしても髪型や服装くらいで、ましてやアクセサリーなんてそれが作中で重要な意味を持つものでもない限りはほとんど触れられない。
しかしイラストになった時にこうして注目されるデザインが生まれるのは面白い。
詳しい指定がないから、イラストレーターによって様々なデザインが生まれる。
スパ髪以上に、妖精さんのデザインが媒体によってバラバラである。
イラストレーターがデザインの権利を持っている場合が多いようで、絵師が変わるとデザインもガラッと変わったり。作中で詳しく指定されてればまた違うんだろうか。
一つの作品に様々なデザインが生まれるのも面白い。
ただ本文と食い違っているようなケースも多々ある。黒髪がカラフルになってたり、貧乳が巨乳になってたり。
この場合は本文との齟齬は発生しない。
ハルヒと同じいとうのいぢ挿絵の「灼眼のシャナ」は作者がラフを描いて渡しているらしい。あとは川上稔とかも本人がイラストを描いてたり。
小説では見えないところがイラストで補完されるように、イラストだけじゃわからない設定がどんどん肉付けされていくのは楽しい。
シリーズ物が多いラノベは、2巻以降でイラストによって生まれた設定が本文にフィードバックされていくこともよくある。文章とイラストで相互に影響を与え合うことでひとつの作品を作り上げていくのだ。
文章だけだと革新的なデザインは生まれないかもしれないが、文章を元に素晴らしいデザインが生まれ、それを反映に本文でさらなる肉付けがされていく。
例の紐も、原作でもっと触れられるようになればいいね。背中から一気に紐引っ張りあげたい。