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ランサーズで書かれたラノベを読んだ

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前回書いた記事がバズりまくったおかげでほしい物リストからいろいろ買ってもらいました。twitterでも書きましたがこちらでもあらためてお礼します。本当にありがとうございます。さあもっとバズらせるんだ!!

 

 

さて本題。

x6xo.hatenablog.com

 

ランサーズで書かれたラノベを読んだ。実は先週の時点で読んで、記事も書いていたのだけどブラウザで書きながらdアニメストアでアニメみてたらブラウザがフリーズして本文が全部消えたので腹いせにdアニメストアでアニメ見まくっていた。途中で閉じても同じ位置から再生できるdアニメストアほんと便利。

 

さて、『テンプレートを渡してその通りに書いてもらう』まごうことなきテンプレラノベなわけだけど、果たしてそんな風に書かれた作品が面白いのか? ということで読んでみた。以下感想。

 

 

Aさんの作品

 「てにをは」や「5W1H」「句読点の使い方」などの文章の基礎ができていないのに、「倒置法」や「変な比喩表現」が多く読みづらい。描写もかなり不足していて、テンプレートが最初に提示されていなければ、展開を理解するのも難しい悪文。

 アンロックという泥棒専門のスキルだと嘲笑された日常で、唯一正義という名のもとに行使した能力の結果、私は犯罪的暴力を受けることになる。

 この文章なんて最たる例だが、

アンロック」という「泥棒専門のスキル」だと「嘲笑」された「日常

アンロックという泥棒専門のスキル」だと「嘲笑」された「日常

アンロック」という「泥棒専門のスキルだと嘲笑された」「日常

アンロックという泥棒専門のスキル」だと「嘲笑された日常

 という風にいろいろな解釈が生まれて意味がわからない。小学生の国語から勉強し直してこいってレベルだが、Aさんの作品が面白くないのは文章作法がなってないからではない(それも理由のひとつではあるが)。

 

この作品はテンプレのプロットの面白さを全て削いでしまっている。

まずテンプレプロットのいい部分を分析する。

 

主人公はふとしたきっかけで女の子の下着を見てしまう

女の子は怒って魔法(すごく強い)を使って主人公に襲いかかる

主人公は魔法(周りからは弱いと思われている)を使って女の子の魔法を無力化する

女の子は自分の魔法が効かないことで、更に怒って最大級の魔法を使って主人公を攻撃する

周囲への被害を考えた主人公はその魔法を無理やり止めようとする

その時に女の子の胸を揉んでしまう

女の子の魔法は消える 更に怒った女の子に主人公はビンタされる

ランサーズでテンプレラノベを作ってもらった - よくできた悪い見本

・最初と最後に発生する2回のお色気要素

・そして弱いと思われている力ですごく強い相手を無力化するという展開

上の2点がこのプロットのキモだと思う。かわいいヒロインの下着が見えたり、胸をさわれたりという展開は読んでいてグッとなるし、弱い力で強者を打倒するという展開は読んでいて気持ちがいい。

それを踏まえてAさんの作品を読むとどうだろう、まず肝心のヒロインの下着についての描写が淡白すぎる。目撃したシーンの描写もない。主人公もまったく嬉しそうではないし、ヒロインに恥じらいもない。

読んでいて嬉しくない。そりゃそうだ、主人公が喜んでないんだから。プロットにあるから仕方なく「はいはい、下着描写いれておけばいいんでしょ~(笑)」なんていう軽い気持ちで書かれているのが文章から伝わってくる。ただヒロインの能力を打ち破ったから対立するという展開なら下着描写なんていらないのだ。

 

以降の展開にもまったく爽快感がない。弱者が強者を打ち破る展開は、強者が強ければ強いほど、打ち破ったときの爽快感も大きくなる。

Aさんの作品の場合、ヒロインの能力は派手ではあるが、どれだけ強いのかよくわからない。ランキングという設定はあるが、まったく具体的ではないため、どれだけ強いのか感覚的に理解できないのだ。主人公の能力も弱いというかひたすらに地味だ。そしてなにより、この展開では弱者が強者を打ち破ったというより、最初から強かった主人公がヒロインを打ちのめしただけである。爽快感どころか不快感すらある。そもそもに主人公がイヤな奴すぎる。

 

「はぁ~、だから女子は苦手なんだよ。非論理的で、感情的で、だからこそ…」

私が、ドアの鍵を開ける能力を呼称しているのは、ドア以外に開ける可能性を安易に見せつけないためだ。鍵を開ける能力…。君なら内を開ける?

「俺には勝てないんだよ、おんなぁ!」

 「俺には勝てないんだよ、おんなぁ!」

さすがにこのセリフはないだろ!

絶対に主人公が言うセリフではなく、どちらかと言うと悪役のセリフだ。

 

 

Bさんの作品

最初から、怒涛の設定羅列。なろうならこの時点で黙ってページバックである。

物語を展開させながら、順を追って設定を開示していくのが理想であり、物語に興味や関心を持てていない状態で設定ばかり羅列されても読んでいる側としては辛いだけだ。その後も、「これは小説ではなく設定集か?」と首を傾げたくなるレベルの独自設定のオンパレード。設定が考えられているのは悪いことではないが、もう少し抑えたほうがいい。

あと胸を揉むところが、プロットの展開を無理に織り込もうとしてかえってやや苦しい描写になっているので、せっかくその前に口を塞ぐというおいしい行動を取れているのだから、どうせならそこからプロレスに発展してもみくちゃぐらいしてもいいんじゃないだろうか。

地の文が「女の子」だったり「二階堂レイカ」だったりブレブレなのと、中途半端に読者への語りが入っているところが気になった。

 

Cさんの作品

この作品だけすごく良く出来てる。

地の文の主人公の語りがよく書けている。しかしアクションシーンでも脱線しまくるのは蛇足か。せっかくのスピード感が削がれているように感じる。それでも前二者の作品と違い、キャラクターに動きがあるので読みやすい。一連の展開を通すことで主人公の考え方が強調されているのもうまい。

一番いいと思ったのは、キャラクターに背景をもたせていることだ。

「魔法なんてくだらない」「夏休みにやらなければいけないことがある」この2つだけで主人公の過去と未来に秘密をもたせている。読者は「主人公の過去に魔法が嫌いになるなにかがあった」「夏休みになにか重要な出来事がある」というのまでは予想できるが、それが何なのかはわからない。上手くその後の展開に期待感を持たせることに成功しているのだ。

「やばい鏡の秘密」や「誤解したままのヒロインのその後」そしてなにより、夏休みという通常ならば1ヶ月以上の間両者の接点が途絶える期間に、主人公とヒロインがどんな物語を展開していくのか、そんなワクワク感のある冒頭だ。

 

総評

というわけで3作読んで真面目に感想を書いたが、いい素材があってもそれを面白く料理できるかは作り手次第というのがよくわかる。

しかし270円でこんなもの書かされて、どこの誰だかわからないようなやつにこき下ろされるのは大変だなと思いました。

 

 

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