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早川がセールをしてるので絶対に読むべき作品を3作だけ紹介する

ライトノベル読者にもオススメ! 対象作約190点の小説が半額となる「国内作家セール」開催中!

早川書房が国内作家の電子書籍セールをはじめたので、勝手にオススメをピックアップ - 基本読書

あーいい。わかる。

この基本読書さんでおすすめされてる作品全部いい。これ読んどけば間違いない作品しかない。

伊藤計劃はもう当たり前として、「マルドゥック」シリーズ全作対象なのはほんと嬉しいよね。かなり長いシリーズだけど冲方丁のクランチ文体にかかればスラスラと読めてしまうSFアクションの大作ですわ。これは外せない。

小川一水もなんだかんだでまだ読んでない人多いでしょ? こういう半額セールでもないと容易に手を出せない長編作家だしぜひぜひ読んでほしい。尻Pもなんだかんだで基本だよね。

「手を伸ばせ、そしてコマンドを入力しろ」は買おうと思って忘れてたからセール来て嬉しいし「プラネタリウムの外側」は知らなかったからちょっと読んでみたい。

それ以外もほんと名作ぞろいでもう基本読書さんのおすすめ全部買って読めばオールOKなんだけど、ただやはりしぼりにしぼったセレクションだからか紹介しきれていない作品もあるので、そんな作品を3作だけ紹介する。全部1冊読み切りor短編なので是非買って読んでほしい。

時砂の王/小川一水

時砂の王

まずは小川一水。ほんとどれもすごいおすすめなんだけど、やっぱり小川一水作品といえばその壮大なスケール感。まるで長編作品を読んだような読後感が得られる「時砂の王」は小川一水入門にふさわしいと言えるのではないか。

時間遡行をして人類を根絶やしにしようとする謎の生命体に対抗するため、同じく時間遡行して迎え撃つタイムトラベル/パラドクスもののSFで、状況としては最初からクライマックス。なんたって祖先殺されてパラドクス的に人類絶滅っていうどうしようもない状況ですよ。そこから遙か過去に遡って、未発展状態の人類と接触して、なんとか準備を整えて、時間遡行する能力持ったやばい殺戮生命体と戦うわけですよ。設定だけで興奮してきたでしょ?? このすごい設定をしっかり使いこなしてダイナミックに展開できる作家が小川一水なんですよ。読み終わったあと一番最初に必ず「すごい」って思うはず。「すごい」以外言えない。長大な時の流れと人類の興亡を感じれる素晴らしい作品である。

ものすごく濃いのにわかりやすい展開で映画見てるみたいな感じに読めるからSF読み慣れてない人にも気軽におすすめできる。もちろん元々SF好きでタイムパラドクスとか大好きな人も唸らせられる一作だ。読んで。早く読んで。

 

スワロウテイル人工少女販売処/籘真千歳

スワロウテイル人工少女販売処

人を模して作られた人工妖精が主役の物語。主人公の揚羽は隔離地区で巻き起こる連続殺人の犯人を追っていく。なにがいいって、このタイトルがすでに好き。

精緻な世界観と描写がどこまでも美しい。世界設定がめちゃくちゃ特殊で、基本的には閉塞感強いし殺人事件とかいろいろ起きてるしどことなく陰鬱な気配漂ってるんだけど、揚羽を始めとするアクの強いキャラクターたちの掛け合いや生き様はほとんど暗さを感じさせない。そして物語は単純な事件の操作からすごい重いテーマの話へと発展していく。

作品のテーマはすごく深いのだけど全体的に軽妙で難なく読めるのがいい。それと揚羽ちゃんがかわいい。最初の方はなんか不思議な世界設定だなーくらいの感覚で、中盤からグイグイ作品に引き込まれる。そして終盤ですよ。あーもう好き。読後感めっちゃいいの。好き。読んで。

 

 

know/野崎まど

know

人間の脳に〈電子葉〉の移植が義務化された日本で、一人の少女と共に「すべてを知る」旅をする。言わずとしれた野崎まど入門書。

人類の興亡や人類の進化みたいなテーマはSFにおいては非常にありふれたものだが、野崎まど描くのは「人類の人類という種からの超越」である。全知全能となった人類はどうなるのかみたいな馬鹿デカスケールなSFである。そんなテーマだから出てくるキャラクターも大体がぶっ飛んでて凡人じゃ思いもしないような発想や言動がぽんぽん出てくるからこの鬼才の作品を読むのはやめられない……!!

ちょっと無理があるような展開も勢いで読ませてくるその筆致は見事というに尽きる。終始「もっと知りたい」シンプルな行動原理で進んでいくので非常に読みやすく、それでいて、それを知ってしまったらどうなるのかという期待と不安の煽り方が絶妙で最後まで魅せらせる傑作SF。ほら、早く読んで!!

 

あと、基本読書さんでもおすすめされている中では「〔少女庭国〕」が特におすすめです。しかしこうしてみると、おすすめしてるの女子中学生が出る作品ばっかだな。やはり女子中学生が出る作品は名作が多いんだなあ。

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