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「DON’T TRUST OVER 30」

DON’T TRUST OVER 30 (星海社文庫 タ 1-2)
ちゃんと本屋のラノベコーナーに並んでいて、帯にもあらすじにも短篇集としか書いてないのに蓋を開けてみればライトノベル作品ではないのが星海社文庫の面白いところ。作者名でお察しではあったが。


まったく知らなかったのだが、以前に講談社コミックスから発売された漫画作品の文庫版らしい。そしてこの本の前に「マフィアとルアー」という本があって、それの続編(?)的位置づけのようだが、結果的にこの本だけ読んで何も問題がなかったのでひとまず感想を書いてみる。


30過ぎの男の話。ぶっちゃけると作者が30過ぎの頃に書いたそうで、かなり自伝のような作りになっている。全編から未だ答えが見つかっていない感がふつふつと出ていて、にもかかわらず「答えを探そう」と前向きになるわけでもなく、すべて投げ捨てれるわけでもなく、煮詰まるに煮詰まってものすごく釈然としない。自伝なんだかフィクションなのかもはっきりしてないし。
しかし、悪くはない。自分語り独特の気持ち悪さみたいなものは感じられない。別に気持いいと言うわけでもないが、悪くはないのだ。
ライトノベルというか、文字媒体の作品ではここまで自分と他人との差を実感するのは難しいだろう。



そして相変わらずTAGROの書く絵はエロい。視線がすごいのだ。キャラクターのではなく、読者目線からの視線が。
西尾維新が世界シリーズの続編に乗り気を出しているのでそちらも楽しみだ。

DON’T TRUST OVER 30 (星海社文庫 タ 1-2)

DON’T TRUST OVER 30 (星海社文庫 タ 1-2)

マフィアとルアー (星海社文庫 タ 1-1)

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