「名探偵は推理しない」けど読者は推理する
「名探偵は最初から答えを知っていて、辻褄合わせをしているだけ」な超理論のなんちゃって推理モノだった。
作中で起きる事件にまったく興味を引かれない上にミステリ読みなら3秒で真相が解けるくらいの稚拙な謎々を「最初から答え知ってますよ」的にドヤ顔推理(実際にヒロインがドヤ顔をするわけではない)されてもイラつくだけで何も面白くない。
名探偵が特別優れているわけではなく、主人公も犯人も被害者も警察も総じて無能なのだ。ヒロインもわかってるならわかっているでさっさと解けばいいのに、辻褄合わせのためか本当はわかっていないのか一々推理をもったいぶる。イライラ度+1点。
主人公は他人の感情がわからないという設定だが、アスペルガーやサヴァンの天才キャラといった感じではなくごくふつうの男子高校生だった。それ感情がわからないんじゃなくてただ単に涙もろくないだけじゃ・・・。
他にも感情がわからないとか感情剥き出しで訴えるようなキャラもいるし、全体的に作りが浅い。
作者はミステリが書きたかったらしいがこれが本当にミステリと思えるならミステリ舐め過ぎである。いずれにせよこんな中途半端なジャンルもなにもわからないような作品を出すべきではない。
ヒロインがエロ可愛かったのだけが救い。
- 作者: 村田治,POKImari
- 出版社/メーカー: 創芸社
- 発売日: 2012/03
- メディア: 文庫
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