評価A
バビロン 2 ―死― (講談社タイガ) 作者: 野崎まど 出版社/メーカー: 講談社 発売日: 2016/07/20 メディア: 文庫 この商品を含むブログ (5件) を見る 1巻のレビューは他サイトで https://shimirubon.jp/reviews/1674379
汀こるもののレベルシリーズ(?)の1巻。 中学生の出屋敷市子は不可能を可能にする女だ。すごい超能力?というか魔法を使える。頭のネジもぶっとんでる。何考えてるか判んない。地味。根暗。異分子。 ゆえに出屋敷市子はいじめられる。しかしそのいじめすら…
久しぶりにやばい本を読んでしまったので全力でシェアさせていただきたい。 まずあらすじを引用する。 卒業式会場の講堂へと続く狭い通路を歩いていた中3の仁科羊歯子は、気づくと暗い部屋に寝ていた。隣に続くドアには、こんな貼り紙が。卒業生各位。下記の…
「ビブリオバトル、GO!」 読書が好きな人ならば誰しもが抱く感情がある。 「自分が面白かった本を他の人にも読んでもらいたい、もっとたくさんの人に知ってもらいたい。」そんな感情。 かくいう自分もブログという形式で様々な本の感想を書きなぐっているわ…
ずるいのは秋庭里香のヒロイン性だ。きっとそうだ。 「半月」ヒロインの秋庭里香は、ライトノベルのヒロインとしてはいささかキツ目の性格をしている。病気が原因なのか、元からなのかはわからないが機嫌が悪い時はすこぶる機嫌が悪いし、主人公の裕一に対し…
人が生きているのを実感するのってどんな時だろう。 怪我や病気をした時か、身近で誰かが生まれたり死んだ時か、それとも楽しい嬉しい体験をした時か。 自分が生きているのを実感するのは、面白い本を読み終えた時だ。 なかでも本書は一際、人間の生というも…
あらゆる能力で他の種族に劣りながらも、勇者と聖剣という独特の”システム”によって長らく地上の覇者たり得た「人間」。この物語はそんな「人間族」が滅んだ後の話である。 勇者はそれにふさわしい背景、業や宿命などを背負った者から任命され、それらの業が…
実際のTRPGプレイ風景を書き出した、TRPGリプレイの1冊。 ストーリーを簡潔に表せば、正義の君主がモンスターたちを統べる魔物の王「魔王」になってしまうという最近流行りの”やさしい魔王さま”系統の物語の一種だ。それだけならままある物語のうちの一つか…
出版社様から献本を頂きました。 先日紹介した「姫騎士がクラスメート!」と同じくビギニングノベルズの作品である。 つまりエロ小説なんだけど、ガッツリエロだった姫騎士とは違ってこちらはエロ要素のあるダークファンタジー。 邪悪なる魔法使いである主人…
一つ前の記事で純粋すぎるくらいの恋愛ラノベを紹介したが、そっちが徹底的にプラトニックな世界観を貫いていたのに比べるとこちらの作品は性欲が大暴れである。暴れん坊将軍である。 新しく始まった高校生活で男子寮の同室になった相手は性同一性障害の女の…
この物語の主人公は自分と似ている。 23歳で独身で無職で親元に寄生していて目的意識は薄く、自分が承認を受ける場所を求めている。 もちろん自分は女ではないし、まるっきりの無職でもない。バイトをして得た、多少のお金を実家に納めて過ごしている。 しか…
あの名作「フルメタル・パニック!」がTRPG化!!……したのはいいものの、ルールブックもリプレイも誤字だらけなうえ発売から1週間経つのに未だに公式サイトがオープンしないんですが。散々公式サイトを参照しようとか公式サイトからDLしようとか書かれている…
SF史上最悪のパラドックスかどうかは知らないが、少なくとも自分がいままで読んだ中で最悪のパラドックスだった。 散りばめられた理不尽と不条理が終盤にかけて一気に収束し、さらなる理不尽な結末へと収束するこの気持ち悪さ。病みつきになり読了後すぐに数…
新房監督をして『こんなに残酷で面白い魔法少女ものがあったなんて! ! 』と言わしめた作品。 「まどマギの監督が”こんなに残酷で面白い”なんて言ったところでどの口が」と思われる人も多いとは思うが本当に残酷で面白いんだから仕方がない!! 多くの少女た…
17巻はシリーズトップのページ数だそうで。なんでこんなに厚いかというと新聞連載分が収録されてるから。一つの話がさらに連載分に区切って細切れにされてるので分厚いのにスラスラと読める。 ボリュームがあるおかげか、キノ旅の魅力である皮肉・ファンタジ…
石川博品といえば官能小説も真っ青のドエロ小説を一般向けライトノベルレーベルで書き続ける作家として有名である(大ネルリの歪曲!) 新作がいまさらすごいすごいと大合唱されているがすごいというかエロい。エロすぎる。 みんなエロエロ連呼してもどんび…
紛れも無い傑作でした。 人生における喜びとか悲しみとかそんな究極な部分がそのまま描かれてる。 やってることは一見アホの極みだけど一度読んでしまうと少しも馬鹿にできるところなんてない。なんて隙のない展開・構成。 すこし説明をすると、作品のタイト…
作者の前作である「生贄のジレンマ」が実写化するそうだが、実写という媒体でこの作者の作品の良さを引き出せるかは甚だ疑問だった。たしかに「生贄のジレンマ」の舞台装置は大掛かりで、映像にするとよく映えそうではあるがあくまであの作品のポイントは、…
「貴様を倒して生き延びる!発火(カンパッション)!」 ん~~~~~~いいねいいねいいねこれは熱い クトゥルフ神話と日本神話を合わせた伝奇モノなのだけど、和風な雰囲気をバッグにクトゥルフ神話の残忍で容赦のない展開が怒涛に押し寄せるのが楽しい。 …
すごい面白いけど酷評されるのも納得な1冊 強姦などの犯罪要素が文脈で何の疑問も挟まずに肯定されてるので、そこを忌避する人の指示は得られないだろうなというのが一点。 常識やセオリーといったものを引き合いにだしておいてあえてそれを完全無視(または…